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今秋、時を受け継ぐウイスキーに 想いを馳せる

秋の夜長にゆっくりとウイスキーの時に触れる

10月に入りようやく秋の気配を感じるようになりましたね。ウイスキーをゆっくりと楽しめる時期になってきたのではないでしょうか。
さて、秋の夜長ということもありこんな季節には昔ながらの伝統を受け継ぐ歴史の長いウイスキーに想いを馳せながらじっくりとウイスキーライフを愉しんでみるのはいかがでしょう?
今回ご紹介するウイスキーもそんな歴史の長い古くからの製法にこだわったウイスキーです。

実は1836年よりも前に創業!?グレンファークラスの歴史

ゲール語で「緑の草の生い茂る谷間」を意味するグレンファークラスは、スコットランド・ハイランド地方スペイサイドで1836年に創業しました。スコットランドの蒸留所の半数以上が集結しているこの地は、清涼な空気と良水に恵まれ、大麦の主産地であり、また燃料となるピートも豊富に産出する、ウイスキー造りに最適な土地です。 1865年にグラント家が蒸留所を購入して以来、伝統的なハイランドスタイルによるウイスキー造りにこだわりつづける、現在では数少ない蒸留所です。

グレンファークラスの公式な創業は1836年ですが、実は1791年の絵画にはすでに蒸留所が描かれており、このことから蒸留所の歴史が、実際はもっと古いことが分かります。グレンファークラス蒸留所は1836年という年について、英国政府に酒税を納め始めた悲しい記念年だと、ジョークを交えて説明しているんだとか(笑)。

ちなみに、グラント家の当主は約160年にわたり代々蒸留所の敷地内に住み続けています(写真左端の白い家)。このことからも、蒸留所に対する深い愛着を伺い知ることができます。

グレンファークラスとグラント家の歴史は、1865年6月8日に初代のジョン・グラントが511ポンド19シリングで蒸留所を購入したことから始まりました。2代目のジョージ・グラントは1870年から父親のジョンと一緒にウイスキー造りに携わり、1880年には、現在も当時の姿のまま使われている、ダンネージ式の最初の熟成庫が完成しました。1880年当時のままというのが歴史を大事にしている様子が伺えますね。

4代目のジョージ・S・グラントは52年間という長期間オーナーを務めました。彼がオーナーに就任した1950年代は、ウイスキー業界が急成長した時期でした。ブレンデッドウイスキーの急激な需要の高まりを受けて、ブレンド用原酒を供給していたグレンファークラスも、1960年には蒸留器を2基から4基に増やすことにより、生産量を倍増させます。しかし、1968年以降はブームが去り、ブレンド用原酒の需要が激減。グレンファークラスも、大手ブレンデッドメーカーから契約を切られてしまいます。 以前からこうした状況を予見し、蒸留所の未来は自社ブランドの確立にあると考えていた4代目ジョージは、ブームの終焉前から自社ボトリング用の原酒のストックを増やしていました。業界の再編が進みどの生産者も大幅な減産を行う中、グレンファークラスは時流に逆らい、将来を見据えて増産を進めます。1976年には蒸留器を4基から6基に増やし、現在に至る生産体制を整えます。 今日でも古い原酒を豊富にストック出来ているのは、4代目のお蔭なんです!

そして現在の5代目、ジョン・LS・グラント。1973年から家業であるグレンファークラス蒸留所の経営に参画しました。2002年に5代目に就任するまでの約30年間、4代目と二人三脚で蒸留所を経営します。 ジョンは、自らがセールスマンとなり世界中を旅して輸出販路を広げ、今日の基礎となる販売網を築きます。また、毎年スペインに行き、グレンファークラスの熟成に欠かせないシェリー樽の安定調達の手段も確保しました。 ジョンが企画して2007年にリリースされた、シングルカスク・シリーズの“ザ・ファミリーカスク”は、現在ではグレンファークラスの代名詞にもなっています。独立した家族経営を続けるグレンファークラスだからこそ成しえる、非常にユニークなシリーズです。

昔ながらのこだわりの製法とは

グレンファークラスの仕込み水は、蒸留所の背後に聳え立つスペイサイド最高峰のベンリネス山から湧き出る清廉な湧き水です。山の中腹に独自の水源を持っており、良質な湧き水を調達しています。 また原料となるモルトは、ピートを一切焚かないノンピートモルトを使用しています。

一貫してこだわるのが、今では数少ない直火焚き蒸留です。1980年代前半に、より効率的で経済的な間接加熱の蒸留器を実験的に導入しましたが、グレンファークラスの味わいが出せないと結論付け、3週間で撤去。現在、スペイサイド最大級、3対6基のボール型直火焚き蒸留器が稼働しています。

直火焚き蒸留と並んで強いこだわりを持つのが、オロロソシェリー樽による熟成です。非常に高価なシェリー樽ですが、フィニッシュのみの使用は一切行わず、100%シェリー樽熟成を続けています。30年以上前から契約するスペインの生産者から、良質なオロロソ樽を安定して調達し、濃厚な1stフィルからライトな4thフィルまでの原酒を巧みに使い分けます。
一貫してシェリー樽熟成にこだわるグレンファークラスは、シェリー樽シングルモルトのさまざまな魅⼒を表現しています。

熟成庫のスタイルも、100年以上前から変わりません。約10万樽のストックは、蒸留所に併設された背の低いダンネージ式熟成庫で熟成されています。40を数える熟成庫のサイズはまちまちですが、共通しているのは最大3段までしか樽を積まないこと。ベンリネス山から吹き降ろす風の影響もあり、天使の分け前は非常に少なく、ゆっくりと熟成が進みます。グレンファークラスの個性の源は、熟成環境への変わらないこだわりにもあります。

全ての要素を凝縮したグレンファークラス105カスクストレングス

グレンファークラスには、10年、12年、15年、17年、25年と幅広い熟成年数や、30年、35年、40年レッドドアシリーズ、ザ・ファミリー・カスクなどの幅広いポートフォリオがありますが、やはり「105カスクストレングス」をお勧めしたいところです。

“105”とは、英国式アルコール表示で60°を意味します。驚くほどパワフルな味わい、驚くほどスムーズな喉越し。グレンファークラスが持つ味わいの全ての要素が、この1本に凝縮されています。是非少量のお水を加えて飲んでみて下さい。濃厚なフルーツの風味が溢れ出してきます。 1968年、4代目当主ジョージ・グラントが、業界初のカスクストレングスウイスキーとしてリリース。現在に至るまでグレンファークラスの看板商品として、世界中のウイスキーファンに愛されています。

 

Tasting Note

赤みを帯びた濃い琥珀⾊。

オーク、リンゴや洋梨、ダークトフィーのような官能的な香り。

オークやスパイスを伴った、濃厚なドライフルーツの魅力的なフレーヴァー。骨太で重厚なボディで飲み応えがありますが、このアルコール度数としては非常にまろやかな口当たりで、どこか飲みやすも感じます。

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