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特別なザ・バルヴェニーが飲める店(連載企画 1/4)

みなさんは ザ・バルヴェニー というウイスキーを飲んだことがありますか?
世界的に高い評価を得ているシングルモルトで、その確かな技術と比類なき職人魂が深い味わいを生み出していると言われています。
特徴としては「FIVE RARE CRAFTS(ファイブ レア クラフト)」と呼ばれる類い稀なる5つの職人技。
「専門農家による地産大麦」「伝統的なフロアモルティング」「常駐する銅器職人」「クーパレッジと樽職人」「後熟を開発したモルトマスター」という5つがバルヴェニーの強い個性を形作っています。第1回目の今回は「後熟を開発したモルトマスター」にフォーカスしたお話になってます。

↓以前、ウイスキーラボでザ・バルヴェニーを取り上げた際の記事はコチラ!

そんなザ・バルヴェニーのために昨年、日本の伝統工芸士:笠原宗峰氏がオリジナルの銀器を製作。製作にあたっては、スコットランドのバルヴェニー蒸溜所を視察し着想するなど、一大プロジェクトを組んでの展開となりました。
日本有数の文教地区である東京都文京区に、このオリジナル銀器でザ・バルヴェニーを提供する特別なお店が4店舗あるというので、Whisky Lab 編集部が訪問!今回は1店舗目のEST!さんにお話を伺ってきましたので、ウイスキーラバーの皆様へその内容をご紹介いたします。

「入門編に最適、そして上級者に気づきや発見を与える ザ・バルヴェニー。」
渡辺宗憲さん(EST!/湯島)

カウンターにセットされた、2種のバルヴェニーを飲み比べできる樽サーバー

こちらでは、ザ・バルヴェニーの飲み比べができると聞き、お伺いしました。
「はい。まさに目の前にあるこの樽から、バルヴェニー12年ダブルウッドとバルヴェニー14年カリビアンカスクを提供し、飲み比べていただいてます。」
それぞれどんな特徴があるのでしょうか?
「ザ・バルヴェニー12年ダブルウッドは、バーボン樽のコクがありながら余韻が上品で繊細な甘さ。14年カリビアンカスクはラム樽で後熟しているので、トロピカルでよりフルーティな感じです。同じバルヴェニーなのに全く違う表情があって非常に面白いと思いますよ。」
(実際に12年をいただきながら)非常に飲みやすいですね!甘みも感じられて。でもしっかりとコクも感じます。
ちょっと14年も試してみていいですか?(14年を飲み比べ)いや、全然違いますねー。確かにグッと開放的なフルーティさが広がります。

▲贅沢な飲み比べ♪行ったり来たりすると味の細部まで楽しめます

「後熟」から全てが始まった

「これ面白いことに、先ほどお話した“後熟”が違うだけなんですよ。バーボン樽で寝かせているところまでは全く一緒。」
なんと!最後の工程が違うだけで、こんなに味わいの差が出るんですねー。
「そもそも “後熟”はバルヴェニーが始めたことなんです。モルトマスターのディビッドさんが“後熟”という技術を開発し、今ではどのブランドもこぞって取り入れているほどの技術。この技術がなければ極端な話、今ほどウイスキーの味に個性は出ていなかったと思います。」
まさに表彰ものですね。
「本当に表彰されてます笑 ディビッド・C・スチュワート氏は、スコッチ ウイスキー産業への貢献に対し2016年にエリザベス2世女王陛下から大栄帝国勲章のメンバー(MBE)を授与されたそうです。」

▲2016年、スコットランド エジンバラにあるホリールード宮殿でのMBE授与の様子

味わいを探す、というウイスキーならではの楽しみ方に最適

ウイスキーでは常識と言えるほどの「後熟」を、実はバルヴェニーが開発し、世界で初めて行っていたというのは驚きです。
「 “後熟”を理解すると逆に根底にある味が同じだということに気づけます。全く違う表情の12年と14年に同じ味わいを探したり、冒頭お話した14年のトロピカルさは後熟にラム樽を使っているからなのか、と気づくことができたり、楽しみ方が格段に広がります。」
はじめは、飲みやすくて初心者にもオススメ!なんて思ってましたが、聞けば聞くほど、飲めば飲むほど奥深いですね。
「 そうなんです。バルヴェニーは初心者の方にとって入門編としても最適ですし、実は上級者にとって、改めてウイスキーの魅力や楽しみ方を発見できる非常に懐の深いブランドなんですよね。」
確かに!これはもう後学のためにもう1杯いただかないといけないですね♪
(と、言い訳をつくり、バルヴェニーを再度オーダー…)
「ほどほどに楽しんでくださいね笑」

▼プロフィール
渡辺宗憲(わたなべ むねのり)
「EST!」オーナーバーテンダーの渡辺昭男さんの次男として生まれる。札幌「バーやまざき」での修業を経て帰京し、「ジガーバー」「日比谷バー」を経て、1995年、新橋「Bar Atrium」を開店。自身の店を切り盛りしながら、父の入院を機に「EST!」のカウンタ―に立つようになり、今もバーを守り続けている。
 
▼店舗情報 
EST!
東京都文京区湯島3-45-3 小林ビル 1F
Tel:03-3831-0403

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