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ウイスキーの現場から

こんばんは。WhiskyLab編集部のサクです。

昨今は、円安や原料価格の高騰など、さまざまな要因が重なり、あらゆる商品が値上げがされていますよね。

ウイスキーも、その影響を受けています。

さまざまなメーカーが、ウイスキー(だけでなく、ビールやワインなども)の値上げやその計画を発表しています。

 

ウイスキーの原料は、主に穀物(大麦、とうもろこし、ライ麦など)です。

例えば、環境問題の悪化や人材不足などで原料がなかなか取れなくなると、ウイスキーの価値も上がり、さらなる値上げにつながってしまうでしょう。

そこで、消費者である我々は何もできないのかというと、そうではありません。

ウイスキーラバーとしてできるだけお手軽に、息長くウイスキーを楽しむために、少しだけ、我々にできることを考えてみませんか?

 

そこで思い浮かぶのが、SDGsです。

ご存知の方が多いかと思いますが、SDGsは、「持続可能な開発目標」を指します。

「誰一人取り残さない」を理念とし、環境、教育、人種差別、貧困問題などの目標達成に向け、世界各国で手を取り合って取り組みを進めています。

話を戻すと、ウイスキーの生産は大手メーカーや地域密着の蒸溜所で行われているわけですが、SDGsを意識し、資源を有効活用したボトルを使用したり、廃棄物を低減する製法を採用したりという取り組みが各所で進められています。

消費者として、そのような商品を積極的に選んだり、SNSなどを活用して発信したりすることは、ウイスキーを長く愉しめる環境への立派な貢献です。

そこで、SDGsに取り組む蒸溜所とその内容について、紹介したいと思います。

 

若鶴酒造株式会社の三郎丸蒸溜所(富山県砺波市)。
(公式HPはこちら

1952年からウイスキーを造り続けており、当メディアでも数々のウイスキーを紹介させていただいています。

三郎丸蒸溜所がおこなうSDGsの取り組み例には、以下が挙げられます。

  1. 高熱効率・高耐久の鋳造製ポットスチル「ZEMON(ゼモン)」

    銅器メーカーと共同開発された高い蓄熱性を実現するポットスチル。燃料消費量を従来のおよそ半分に削減し、CO2排出量を抑制する。
    耐久性が強いため、80年以上の使用に耐えることが期待でき、廃棄物削減にも貢献する。
  2. 富山県産ミズナラの樽


    ミズナラは、燃料用薪炭材として活用されていたが、現在は需要が減少して山林に放置され、ナラ枯れの問題が増加。
    ※ナラ枯れ:虫によって「ナラ菌」が感染し、樹木が枯れてしまうこと。
    ミズナラはウイスキー熟成樽の原料となり、世界的に評価されている。
    そこで地域のミズナラを使用した樽の開発に取り組み、「三郎樽」として商品化。
    地域の木材の有効活用、環境保全、地域の林業、木工業の存続の支援につながっている。

  3. ウイスキー熟成庫で自然のエネルギーを活用
    ウイスキー熟成庫の温度・湿度管理には、自然エネルギーを活用して電気使用量を削減。
  4. 麦芽かすを地域の畜産業に飼料として提供
    ウイスキーの製造工程では、麦芽かすが排出されてしまう。
    この麦芽かすを酪農家へ飼料として提供することで、廃棄物の有効活用に取り組んでいる。
    酪農家にとっても、コストを抑えてトレーサビリティを確保した飼料を得られるため、双方がメリットを得られる。

以下では、三郎丸蒸溜所のサステナブルな取り組みに着目した紹介がなされています。

https://www.wakatsuru.co.jp/saburomaru/sdgs/

 

これを機に、ウイスキーラバーだからこその、環境問題やエネルギー問題などを意識した楽しみ方を、考えてみてはいかがでしょうか?

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