みなさんこんにちは!Whisky Lab 編集部のキマジメです。
今回の「ウイスキーの現場から」は 店頭のPOPについてご紹介したいと思います。
ご存知の方も多いと思いますが、POPとは“Point Of Purchase“(販売時点)の頭文字を取った略語で、一般的には“ポップ”と呼ばれています(ちなみに制作・印刷業界では“ピーオーピー”と発音します)。
商品を紹介してくれる、いわゆる販促ツールですね。
このPOPがあるのとないのとでは売上に大きく影響が出ます。その商品の特徴を、短い言葉で、わかりやすく、魅力的に表現されているので当然ですよね。しかし、コンビニやスーパーを見ていただくとお分かりの通り、以前と比べPOPの設置が少なくなっています。これは店舗の事情によるところが大きく、「売り場(棚)を清潔に見せたい(劣化するPOP類は置きたくない)」「できるだけ多くの商品を並べたい(その方が多くの提案ができる)」などが主な理由と言われています。
イントロが長すぎましたが、、ではウイスキー売り場はどうか?? 皆様もご存知の通りかと思いますが「食品などのカテゴリーと比べると多い方だが、それでも設置は少ない」のが実態ではないでしょうか?
私はウイスキーに携わっているというのもありますが、ウイスキーこそ「店頭のサポート」が必要な
カテゴリーであり、逆にそれらがないと中々広がっていかないのではないかと危惧しています。
(清潔感や大量陳列の事情は分かるものの、思い切って売り場の一部をPOPに割いた方が、結果的に
売上も増え、お店にとってもメリットが高まると思うんですけどね、、、)
掲載した写真は、東京都内の某大手酒量販店のウイスキー売り場のものです。このお店(チェーン)は酒量販ということもあり比較的POP(サポート)が多い方なのですが、それでも半分以上はPOPなしの状態です(左がPOPありの棚。右がPOPなし/最小限の棚)
POPありの棚 |
POPなしの棚 |
POP部分を拡大して見ると、その効果は歴然です!
グレンモーレンジィとアードモアのPOP。 横に並んでいると比較検討しやすい。 |
例えばグレンモーレンジィとアードモア隣り合わせで並んでいる状況で、あまり詳しくない方はどちらを選んだらいいか分かりにくいですよね?(いや分かるっしょ、、的なツッコミはなしでお願いします。。)
しかしPOPがついていれば、この両商品を知らなかったとしても「グレンモーレンジィは”完璧すぎる“と言われているのか」とか「香りはオレンジやレモンで、味わいはクリーミーなバニラか」などと、かなり理解が深まります。さらに隣のアードモアのPOPを見て「軽快なスモーキーって丁度良いかも」と思うかも知れず「シナモン、トフィーの香りってメチャ好み!」と新しいウイスキーとの出会いにおいてマストアイテムなのではないかと、鼻息が荒くなる始末。。。
最低限のPOP(価格表示の近くにちょっとだけ記載があるもの)だけだと購入まで至りにくい印象が、、(もちろん、これでも一般的なお店と比べるとだいぶ有難いんですけどね。。) |
様々な事情があるのだと思いますが、POPのありなしでウイスキージャーニーの広がりに大きな差が
出ると思うと「そこを何とか(POPの設置を)お願いします!」と叫ばずにはいられないキマジメなのでした。。