ウイスキーをおいしく飲むための3つのこだわり
家でウイスキーを飲むとき、バーのようにもっと飲み方にこだわりたいと思ったことはありませんか?
飲み方によってさまざまな味わいに変化するウイスキーですが、少しの工夫でウイスキーをもっと繊細に楽しむことができます。
今回は、家飲みウイスキーをバーのクオリティに近づけるためにこだわりたい3つの要素を紹介していきます。
ウイスキーをおいしく飲むために
- 氷にこだわる
- グラスにこだわる
- チェイサーにこだわる
氷にこだわる
ロックウイスキーに欠かせない「氷」は、ウイスキーの味わいを大きく左右する重要な要素です。
氷を入れてウイスキーを飲むと、氷が溶けることで風味の変化が起こり、ウイスキーのさまざまな顔を見せてくれます。
ウイスキーの魅力を引き出すために重要な氷ですが、氷にはクラックド・アイス、キューブ・アイス、クラッシュド・アイス、ランプ・オブ・アイスといったさまざまな形状があり、選ぶ氷によってはウイスキーを十分に堪能することができないこともあります。
ウイスキーにぴったりな形の氷を選ぶことがウイスキーを最大限に楽しむうえで重要になってきます。
グラスにこだわる
ワイングラス、シャンパングラス、ジョッキなど、お酒によって使うグラスが変わってきますよね。
ウイスキーの場合、飲み方やウイスキーの楽しみ方によって使うべきグラスも変化します。
飲み方に合わせて適切なグラスを選ぶようにこころがけましょう。
チェイサーにこだわる
チェイサーはウイスキーのようなアルコール度数の高いお酒を飲むとき、合間に飲む飲み物です。
チェイサーを飲むことで口のなかがリセットされ、ウイスキーの繊細な味わいを感じやすくなります。
また、強いお酒の合間にチェイサーを挟むことで急激にアルコールを摂取することを避け、悪酔いや二日酔いを防ぐという効果もあります。
ウイスキーと相性のいいチェイサーを選ぶことで、ウイスキーをより深く味わうことができます。
ウイスキーに最適な「氷」とは?
ウイスキーをおいしく飲むために重要な要素のひとつである「氷」ですが、どんな「氷」が望ましいのでしょうか。
ここからは、ウイスキーに最適な「氷」の特徴を紹介していきます。
氷は「溶けにくさ」が決め手
ロックなどで大活躍する氷ですが、そもそもウイスキーに氷を入れるのはウイスキーの「風味の変化」を引き出すためです。
たとえばロックスタイルでは、飲みはじめはストレートに近い状態でウイスキーの味わいをダイレクトに感じることができますが、氷が溶けて加水されることで香りが開き、ウイスキーの芳香を楽しむことができます。
この変化がロックの醍醐味ですが、溶けやすい氷だとすぐに水っぽくなってしまい、味わいの変化を十分に楽しむことができません。
ですから、氷はできるだけ溶けにくいものが最適です。
溶けにくい氷の特徴
ウイスキーには溶けにくい氷が最適ですが、その溶けにくい氷とは「グラスいっぱいの大きさの丸氷」だと言われています。
この氷は「ランプ・オブ・アイス」とも呼ばれ、ロックウイスキーなどでよく使われる氷の形状です。
そんな丸氷をもっと溶けにくくするために工夫できることを紹介します。
溶けにくい氷の条件
- 不純物の少ない氷
- 表面積が小さい氷
不純物の少ない氷
不純物の少ない氷を作るためには、不純物の少ない水で作る必要があります。
氷を作るうえで、不純物が水に含まれていると氷に気泡が入りやすくなります。
氷に気泡が入っていると水の分子同士の結合が妨げられ、やわらかく溶けやすい氷になってしまい、ウイスキーに最適とはいえません。
バーの氷をイメージしてみてください。
気泡が少なく、水晶のような透き通ったような氷ではありませんでしたか?
この透き通った氷を作るためには、不純物の少ない水を用意することが必要です。
水道水だと不純物にあたるミネラルが含まれているため、氷に適しているとは言えません。
家で氷を作る時には、不純物の少ないミネラルウォーターや1度沸騰させた水などを使うことで、バーで利用されているようなきれいな氷に近づけることができます。
表面積が小さい氷
ウイスキーには溶けにくい氷が最適ですが、その溶けにくい氷とは「グラスいっぱいの大きさの丸氷」だと言われています。
この氷は「ランプ・オブ・アイス」とも呼ばれ、ロックウイスキーなどでよく使われる氷の形状です。
氷の溶けるスピードは表面積が影響しています。
表面積の大きい氷ほど、氷よりも温度の高いウイスキーと触れる面積が増えるため、溶けやすくなります。
例えば、小さい氷を複数個用いて冷やす場合などは、トータルの表面積が大きくなってしまうため、すぐに溶けてしまいます。
また、立方体よりも球体のほうが表面積が小さいため、球体の氷のほうが溶けにくくなります。
「グラスいっぱいの大きさ」と「球体」という特徴を兼ね備えているランプ・オブ・アイスは表面積が小さく、ウイスキーに最適な氷だといえます。
ランプ・オブ・アイスのような溶けにくい氷を利用することで、氷がゆっくりと溶け出し、長時間ウイスキーを楽しむことができます。
ウイスキーに最適な「グラス」とは?
「グラス」はウイスキーに限らず、お酒を飲むうえで重要な要素です。
今回はウイスキーを飲むグラスを選ぶときに注目していただきたいポイントを紹介していきます。
グラスは「リムの薄さ」と「リムの形」に注目
グラスを選ぶときは「リムの薄さ」と「リムの形」に注目してください。
まず「リムの薄さ」ですが、これはウイスキーの口当たりに大きく関わってきます。
グラスの縁部分であるリムの厚みが薄ければ薄いほど唇に触れる感覚が少なくなり、口当たりがよくなります。
ウイスキーの口当たりがよくなることでウイスキーがフラットな状態で口内に広がり、舌全体でウイスキーを味わうことができます。
そして「リムの形」はウイスキーの味わいに影響してきます。
口径が狭くすぼんだような形のリムなら、香りがグラスに滞留しやすいため、ウイスキーの芳香をじっくりと楽しむことができます。
逆に口径が広いものはウイスキーの味やアルコールをダイレクトに感じることができます。
リムが反り返っているタイプもあり、こちらはリムについた角度によってウイスキーが舌全体に広がるため、まろやかな味わいを楽しむことができます。
リムの形 | ウイスキーの楽しみ方 |
---|---|
口径が狭くすぼんでいる | ウイスキーの香りを楽しむ |
口径が広い | ウイスキーの味やアルコールをダイレクトに楽しむ |
リムが反り返っている | まろやかな味わいを楽しむ |
グラスの種類と特徴
このようにグラスの形によってウイスキーの味わいが大きく変化していきますので、用途に合わせてグラスを選ぶことが重要です。
ここからはグラスごとにその特徴を紹介していきます。
グラスの種類
- ロックグラス
- ストレートグラス(テイスティンググラス)
- タンブラーグラス
1. ロックグラス
ウイスキーグラスと聞くと、ロックグラスを思い浮かべる方が多いと思います。
ロックグラスはその名の通りウイスキーロックを飲むために作られたグラスで、氷を入れるために口径が広く作られています。
ストレートな円柱形やころんとした丸みを帯びた形、カットデザインが施されたグラスなどデザインも豊富です。
2. ストレートグラス(テイスティンググラス)
ストレートグラスはワイングラスのようにステム(脚)がついているのが特徴です。
ウイスキーの味や香りを確かめる際に使うものはテイスティンググラスとも呼ばれます。
ストレートグラスはグラスの胴体部分であるボウルにふくらみがあり、リムは少し広がったチューリップ型です。
ウイスキーの香りを閉じ込めるような形状になっており、ウイスキー本来の味と香りを楽しむことができます。
3. タンブラーグラス
タンブラーグラスはハイバールや水割りなどによく使われるグラスです。
形状的に炭酸が抜けにくく、香りが立ちやすいのが特徴です。
シンプルなデザインですが容量はさまざまあり、500ml入るものもあります。
ウイスキーに最適な「チェイサー」とは?
「チェイサー」はウイスキーのようなアルコール度数の高いお酒を飲むときには欠かせないアイテムです。
ここではチェイサーの役割から紹介していきます。
チェイサーで「一口目」を演出
チェイサーは、ウイスキーなどのアルコール度数の強いお酒の繊細な味わいを楽しむために、口のなかをスッキリとさせ、舌をリセットすることを目的に飲まれます。
日本でチェイサーというと水のイメージが強いと思いますが、実は水以外のドリンクもチェイサーとして活躍しています。
今回はウイスキーにおすすめなチェイサーを5つ紹介していきます。
ウイスキーにおすすめなチェイサー
- 水
- 炭酸水
- ジンジャーエール
- 牛乳
- ビール
1. 水
水はチェイサーとして最もスタンダードなドリンクです。
香りや味がないため、口の中をしっかりとリセットすることができます。
水をチェイサーとして飲むときは、冷たすぎると舌を刺激してしまうため、氷などを入れずに常温で飲むのがおすすめです。
2. 炭酸水
ウイスキーに炭酸水を追加するハイボールというウイスキーカクテルがあるように、ウイスキーと炭酸水の相性は抜群です。
炭酸水を一口飲めば、一瞬にして口の中がリセットされます。
また、炭酸水にレモンやミントなどを入れて風味付けするアレンジもでき、さらにリフレッシュ感を得られます。
3. ジンジャーエール
香りが強く、いつまでも鼻に残ってしまうようなウイスキーのチェイサーには、ジンジャーエールがおすすめです。
鼻を抜けるジンジャーの香りと炭酸が清々しく、かなりスッキリすることができます。
辛味に強い方は辛口のジンジャーエールを選ぶとさらに清涼感が得られますよ。
4. 牛乳
牛乳は実はウイスキーとの相性がよく、チェイサーとして飲んでもウイスキーの味や香りを邪魔しません。
特に、甘いフレーバーが特徴的なウイスキーには牛乳がぴったりです。
また、口のなかがまろやかになるため、普段ウイスキーを飲み慣れていない方にもおすすめのチェイサーです。
5. ビール
メインで飲んでいるお酒より度数が低ければチェイサーとしての役割を果たすため、海外ではビールもチェイサーとしてよく飲まれます。
「ボイラーメーカー」というウイスキーとビールから作られるカクテルがあることからも、このふたつの相性のよさは明白です。
チェイサーとしてビールを選ぶ時には、できるだけスッキリとした味わいのビールを選ぶとウイスキーを邪魔せず楽しむことができます。
IPAやスタウトなど、個性の強いビールはあまりチェイサーには向いていないかもしれません。
まとめ
ウイスキーをよりおいしく飲むために重要な「氷」「グラス」「チェイサー」について紹介しました。
ウイスキーは少しの工夫で全く違った味わいを見せる繊細なお酒です。
ウイスキーを最大限に楽しむためにも、こういった部分にこだわってみてはいかがでしょうか。
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